千葉県銘柄材「サンブスギ」とは

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サンブスギってどんな杉?

サンブスギ?山武杉?

サンブスギと言った場合、それが指すものは人によって様々です。ある人は、山武地方に生育するスギ全体のことを示して用いたり、またある人は、かつて建具材として利用された年輪の詰まった大径材のことを示して用いたりします。


そこで、当研究所では混乱を避けるために、山武地方において古くから育てられてきた挿し木スギの一品種(クローン)をカタカナでサンブスギと表記し、その他のスギ(山武杉、さんぶ杉など)と区別しています。ここでは、このカタカナで表記されるサンブスギについて解説をすることにします。


このサンブスギは千葉県で生まれた優良な性質を多く持つ挿し木スギであり、250年以上前から山武林業地において挿し木造林の技術とともに受け継がれてきたものです。また、地元の山武地方では、カンノウスギという名称で呼ばれてきたものです。


サンブスギの分布

千葉県内におけるサンブスギ林の面積は、平成7年度の林務課の調査によれば7,734.7haであり、県のスギ林面積の17.8%にあたります。


地域別に見ると比率が最も高いのは山武地域であり、スギ林の44.7%がサンブスギ林となっています。 また、千葉、印旛、長生、夷隅地域もその比率が高く、22.9~29.7%となっています。


千葉県外では、関東一円のほか福島県、愛知県、三重県に植栽されており、10年ほど前までは、九州、四国、三重県、和歌山県、静岡県などに苗木が出荷されていました。


サンブスギの分布

サンブスギの特徴

区分 特徴
繁殖方法 挿し木による(発根性が良い)
成長 早生型
材の性質 通直,完満であり,断面は正円に近い
材色 淡紅色で美しい
枝の性質 細く枯れ上がりが早く自然落枝しやすい
樹冠の形状 樹冠(クローネ)の幅が狭い
針葉の形 先端が鋭く握ると痛い
花粉症対策 雄花(花粉)をほとんど着けない
病虫害抵抗性 赤枯病にかかりにくい
スギカミキリの被害を受けにくい
スギ非赤枯性溝腐病に弱い
気象害抵抗性 冠雪害、風害に弱い
サンブスギ林

挿し木(クローン)であるため成長のよくそろったサンブスギ林

サンブスギ林_1
サンブスギ林_2
サンブスギの枝は細い

枝は細く、枯れ上がりが早く自然落枝しやすい

サンブスギは握ると痛い

サンブスギの葉(握ると痛い!)

花粉をほとんど飛ばさないサンブスギ

サンブスギは、スギ花粉を飛ばす雄花をほとんど着けないことが知られており、雄花の 量は種子から育てられた普通のスギの数パーセント以下となっています。


また,このことから1995年に多くのスギの中から「花粉の少ないスギ優良品種」のひとつとして選抜されました。

花粉をほとんど飛ばさない

森林研究センタークローン集植所における
サンブスギの雄花着生状況(2003.3.11撮影)

スギ非赤枯性溝腐病による被害

現在、サンブスギに大きな被害を与えているスギ非赤枯性溝腐病は、昭和35年に茨城県で初めて確認された木材腐朽菌による病害です。この病気は、幹を腐朽させ、材価を著しく低下させることから林業上の大きな問題となっています。

スギ非赤枯性溝腐病

スギ非赤枯性溝腐病の被害木
※資料提供 千葉県農林総合研究センター森林研究所

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